億万長者物語

30歳100万円から運用を始め、37歳現在、資産額5,300万円。経済的自由を目指して、まだまだ頑張ります!


さくらももこ氏を悼む

追悼文を投稿することに躊躇がある。

 

億万長者物語の読者が望む記事ではないだろうし、僕の真意が適切に伝わらないことへの恐怖もある。

 

それでも、さくらももこ氏への追悼の意をしたためることにした。なにしろ僕は彼女の大ファンなのだ。

 

小学生6年生の夏休み、祖母の本棚に「もものかんずめ」が収まっていた。さくらももこ氏の書き下ろしエッセイ第一弾である。

 

大ヒットしていていた「ちびまるこちゃん」の作者による著書だし、カバーのイラストにも親しみを感じて読んでみた。

 

そのときの衝撃たるや、僕の人生で類を見ない。文章とはこんなにも愉快に世界を描き出すものなのかと仰天した。

 

勝手に持ち出したため、タンスと壁のあいだにもぐりこみ隠すようにして読んだことを記憶している。声に出して笑うわけにはいかず、背中を丸めて小刻みに震えていた。

 

祖母に見つかって心配されたが、背を向けたまま大丈夫だと言っておいた。泣いているのだと勘違いされたと思う。

 

笑いを堪えすぎてお腹をつった。よじれるほど痛かったが、タンスの裏に挟まっていたため身動きが取れず、のた打ち回ることさえできなかった。

 

それから発売された「さるのこしかけ」と「たいのおかしら」も、すべて祖母の本棚から抜き取って読んだ。「あのころ」「ももこの話」「まる子だった」の青春三部作は、大学生になってから自分で買った。

 

とくに「もものかんずめ」に収載されている「メルヘン翁」は名作だ。敬老の通念に切り込み、容赦のない面白さに奇跡を見た。あとがきに掲載されているさくら氏の考えは、表現者が持つべき覚悟だろう。

 

おこがましいが、僕の文体はさくらももこ氏を意識している。短くてリズムがよく、平易に理解できる情景描写が目標だ。

 

さくら氏のあまりに巨大な喪失に未だ呆然としているが、謹んで哀悼の意を表する次第である。

 

 

感謝を込めて

ファンより