銘柄に恋愛しちゃいかんそうです。
恋は盲目といいますからね。判断力をなくし、割高な株式に貢いでしまっていては、悲惨な結末を待つのみです。
僕は、こう思います。恋したって、いいじゃないか。
今、米国上場の株式で、もっともモテているのは、南米のEコマース企業、メルカドリブレ(Mercado Libre/MELI)でしょう。
PER(株価収益率)は1,000倍を超えています。
乱暴に言ってしまえば、今の利益で時価総額分を稼ぐには、1,000年もかかるということです。
今から1,000年前って、平安時代ですよ。藤原道長が太政大臣をやっていました。
中国の巨大IT企業テンセントのPERが45倍、世界を支配しそうな勢いのAmazonで235倍です。
メルカドリブレのモテモテっぷりは、クレイジーと呼んで差し支えないでしょう。
僕も、しっかりハートを鷲づかみされており、投資資金の6.5%、250万円を投資しています。
理屈がないからこその恋なのでしょうが、メルカドリブレに入れ込んでいる要因をひねり出してみると、南米市場の魅力だと思い至りました。
以前から、南米企業に投資するファンドを購入したりして、その度に痛い目に合っています。
今回こそ、恋愛は成就するのでしょうか。
2017年は、売上が70%もアップし、株価も好調でした。
しかし、最近は株価が下降しています。アマゾン(Amazon/AMZN)がブラジル事業を拡大し、中南米ビジネスを強化することが報道されたためです。
株価は、5週間で、22%も下落しました。
一緒に阪神タイガースを応援していたファンに、広島カープが強いから応援やめるわー、と言われた気分ですよ。
なんやねん、最後まで応援したらんかい。
メルカドリブレ 株価チャート(3か月)
そもそも、アマゾンは5年前からブラジル市場に参入しています。
今回の進出は本気だから違うのと言うのであれば、メキシコがいい先例です。
2015年にアマゾンはメキシコに本格参入していますが、ネット購入者の4割がメルカドリブレを利用しており、アマゾンはその半分、2割の市場を獲得しているに過ぎません。
メルカドリブレのメキシコでの売上は、2017年、およそ倍になっているのです。
アマゾンがブラジルに本格参入してきても、メルカドリブレの先行者有利は崩れず、勢いは止まらないと考えています。
だからといって、投資対象としてどうなのかと考えると、口をつぐんでしまいます。
なんといっても、PERが1,000倍を超えていますからね。
株価が下降する前は、1250倍もありました。超絶ウルトラ狂っている状態から、ハイパービヨンド狂っている状態に変わったにすぎません。
株価の値動きは激しく、5%ぐらいの変動なら、通常運転です。しかも、最近は下落ばかりだし。
それでも、僕は保有を続けます。
僕の投資銘柄は、市場連動型のETFやディフェンシブな株式が多く、退屈なメンバーが揃っています。
ちょっとくらいは、キラキラ系の銘柄が必要です。
投資の醍醐味は、資産の長期培養だと思っていますが、夢を見られることも、また喜びの1つなのです。
メルカドリブレについては、こちらの記事もどうぞ。