手元におカネを残さないのがカッコいいという価値観があります。
おいらは宵越しの銭は持たないぜ。あら素敵、なんて粋なのかしら。
なんじゃそりゃ。
いや、構わないんですけどね。僕はそうではありません。
蓄財が大好きです。おカネが貯まっていくのが楽しすぎる。
着実に増えていく口座残高を眺めながら、夜更けにウイスキーをチビチビ舐めるのが何よりの悦びなのです。
嘘ですよ。本当だったら、そいつヤバイでしょ。
大学生の頃は、常におカネを使い切っていました。
無計画に散財してこそ男だと思っていたのですね。タバコ吸っている僕カッコいい的なやつです。
余りにも何も考えていないので食費に困り、20歳の夏は実家から送られてきたソーメンしか食べませんでした。
身体の肉が削げ落ちてガイコツみたいになりましたね。顔を洗うと、コメカミの窪みっぷりに驚くのです。
あの夏、お盆で帰郷したときの母親の優しさが忘れられません。
生活費と暴落相場に備えた購入資金を残し、余剰資金はすべて金融資産に投下しています。
ある意味、宵越しのカネをもたないのと同義ですね。あの夏から、なにも変わっていないな。
最近は、手元に資金を残しています。相次ぐ香港株のIPOに応募するためなのですが、ソワソワして落ち着きません。
株を買いたい欲求が湧き上がってきて困っています。
高配当株が欲しいし、ハイテク株も魅力的だし、インデックス型のETFを購入しておけば儲かる気がして仕方がない。
あー、買いたい。
手元に資金を置いておいてはいけません。
衝動買いをしないためにも、余剰資金はすべて投資しておきましょう。
株が値上がりすると嬉しいのですが、配当金が支払われることもあるので注意が必要です。
なんだよー、困っちゃうな。またおカネが来ちゃったよ。
配当金は豪快に使い切ってしまいましょう。
宴会? そんなことしませんよ。保有株を買い増しするのです。
宵越しの銭は持たない。ええじゃないか。