5歳の長男は、レゴブロックが得意です。
本人も自覚しているようで、オリジナルのレゴを作り上げては記録写真を撮れと指示してきます。
説明書に従ってセットを組むのも楽しいようですが、好きなパーツで飛行機だのロボットだのを作るのが好きなようです。
僕がブロック玩具を買い与えたのは、創造力が育まれる気がしたからです。親の狙い通りやがな。くふふ。
小学2年生の長女は、レゴについては負けを認めています。ほかのことだったら泣かすまで勝負にこだわるのに、末娘と一緒にブロック教室を受講しているほどです。
先生は長男。どんなんやねん。
僕が帰宅すると、本日の作品を見せびらかしにきました。黒を基調にした戦闘機です。以前購入したバッドマンの乗り物と、街シリーズのポリスカーを組み合わせたらしい。
機首が攻撃的に尖っていて、そこから連なる胴体部分は重厚な佇まいです。おいおい、天才かよ、息子。
機首からレーザーが照射でき、緊急時には胴体から切り離され脱出できるとのことです。
先に帰宅していた妻はすでに各部詳細の説明を受けているようで、微笑ましく僕への説明に耳をそばだてています。
息子が胴体の説明に移ろうとしたときです。
掴んでいたパーツから胴体部分が落下、無残に飛び散るブロック。
機首部分は息子に掴まれていたために無事。緊急脱出成功! 息子の設定通りです、よかったよかった。
なんてハッピーエンドを迎えられるはずもありません。
息子飛び上がって、妻にアッパーカット!!
想定外の展開に身を翻すことができず、クリーンヒットして膝から崩れ落ちる妻。
大事な作品が僕への説明も終わらず、記録撮影もされないまま砕け散ったのが悔しすぎてパニックになったらしい。
思わず取り乱してアッパーカットを繰り出してしまったとのことです。
じゃあしょうがないね。
ってなるかい。暴力はあかんぞ、息子。特に女性への暴力は、絶対にあかん。
暴力に訴えてしまったのは許されないことですが、自分が作り上げた作品への思い入れには見習うものがあります。
サラリーマンとしての成果は組織や後任者に塗り替えられます。時代が変わり、チームメンバーが変わる以上、前任者の足跡がアップデートされるのは当然なことだと言えるでしょう。
しかし僕は、自分がやり遂げた成果を作品と呼べるほどに誇れているのか。
魂のアッパーカットを繰り出せるほどの愛を込めて、仕事に打ち込もうと思います。心のなかではねってことですよ。実際に飛び上がってアッパーカットしていたら変態ですからね。
今週も頑張りましょう。