テンセントは中国の巨大IT企業です。2Q決算が発表になりましたが、株価の下落が止まりません。
僕は250万円を保有しているので困っています。むー。
期間売上は予想を下回ったものの、前年同期比30%アップし737億元でした。日本円に換算すると1兆2千億円です。すげー。
利益は2%ダウンし179億元、前年同期比での減益は13年ぶりです。今まで増え続けていたってことか。すごすぎる。
稼ぎ頭のゲーム事業は60%の増収だったのですが、買収案件に投資しすぎたことが響きました。携帯ゲームの伸び悩みも痛手です。
期待されていた「PUBG」「フォートナイト」など、有料配信の新規認可が凍結され収益化の見込みが立っておらず、ゲーム事業は苦境に立たされそうです。認可凍結は中国政府の組織再編が理由だとされており、再開時期は分かっていません。
PUBG(PlayerUnknown's Battlegrounds)とは?複数対戦型オンラインゲーム。最大100人のプレイヤーが、落ちている武器やアイテムを頼りに最後の一人になるまで殺しあう。「フォートナイト」は、PUBGのライト版。
すでに有料配信する認可を得ていた15タイトルのゲームによる下支えが期待されますが、発表されたばかりの「モンスターハンター:ワールド」は中国の規制当局により販売差し止めになりました。踏んだり蹴ったりってやつです。
テンセントはチャットアプリのWechatによって、モバイル利用のプラットフォームを構築していることも強みです。Wechatではチャットだけでなく、アプリや電子決算が利用でき、社会インフラと化しています。
利用者は前年同期比で10%増加し、10億人が使用しています。中国の人口って15億人だよ。ほとんど全員じゃねぇか。
プラットフォームが整うと、売上拡大が期待できるのが広告事業ですね。39%増えて141億元、テンセント全体の20%ほどを担うまでに成長してきました。
そのほか、電子決済やクラウドなどで175億元の売上を計上しています。
テンセントへの投資について、極端な悲観は不要です。Wechatによるプラットフォームの優位性が鈍らない限りは、保有に問題がないと考えています。
売上が拡大していれば、多少の減益は大丈夫。テンセントのように成長余地がある企業は、利益を確保するよりも投資に振り分けたほうが有利です。
当期の利益率は24%で高水準ですからね。さらに投資して、もっと拡大していただきたい。
ゲーム事業は、さすがに心配です。認可が滞ったり、政府の規制で販売が中止になったり、なんとも中国らしい。政治が絡む案件は、まったく予想がつきません。とんでもない施策を繰り出せるのが、中国政府の強さです。
株価は5ヶ月も低下を続け、最高値の70%まで落ち込んでいます。PERは35倍に低下し、値ごろ感が出てきました。
買い増し意欲が沸々と湧き上がっていますが、今は控えます。すでに250万円も保有し投資金額の6%を占めているため、これ以上の偏りは無用です。
米中の貿易戦争が続いており、テンセントを含め、中国企業の株価は低迷しています。さらに株価が下落したら、追加購入のチャンスです。
テンセントは内需企業なので、貿易摩擦の影響を直接は受けません。それなのに株価が低下しているのは、とばっちりですからね。叩き売られた超強力企業の株を拾い上げ、優しく抱きしめようと思います。
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テンセントの企業分析です。
中国の電子決算についてです。
前回までの決算についてです。