香港証券取引所で中国企業の美団点評が新規上場されます。
美団点評は共同購入サービスとして創業し、今では生活に関わる媒介サービスを幅広く手掛けています。
中国では「外売」という出前サービスが支持されており、注文プラットフォームとしての美団点評の存在感は見逃せません。
ほかにも映画チケットや旅行パックも販売しており、もはやインフラとなりつつある共用自転車の摩拝単車(モバイク)も傘下に収めています。
調達額は最大で5,000億円です。
めっちゃスゴイ。メリカリの調達が545億円だったので、およそ10倍の破壊力。
時価総額は5兆円ほどになるそうです。桁が違いすぎて眩暈がしますね。ちょっとでいいから、僕にくれればいいのに。
応募は9月7日から12日まででした。抽選結果は9月19日に発表されます。
僕は今年に入ってから、中国企業の巨額IPOに2度参加してきました。小米と中国鉄塔です。小額ですが利益が出ており、美団点評のIPOにも参加する予定だったのですが、見送りました。
参加するIPOは話題の新規上場に限っています。上場後に即売却し、一攫千金を狙って集まる欲深いホットマネーを頂戴する作戦なのです。
魅力的な事業や強固な売上基盤を持つ企業であっても、長期での保有は考えません。売り出し価格が適正かどうかの判断が難しすぎるからです。
美団の上場からはどうにも市場の熱が感じられません。盛り上がらないIPOからは、おカネがもらえない。
6,000億円を調達した小米IPOでは香港の証券会社が原資10%のローンを提供していたし、8,300億円調達の中国鉄塔も20%原資でローンが組めたのですが、美団ではローンの提供がされていませんでした。
新しい企業としては、事業が幅広すぎることも気にかかります。しかも事業の拡大が早すぎて赤字が続いている。
出前サービスで存在感を発揮できているのは、テンセントが運営する国民的SNSのWechat(微信)から直接利用できるメリットが大きいようです。そのテンセントは美団に2割出資していて、今回のIPOでも追加で引き受けるらしい。
んじゃ、テンセント買えばいいじゃん。
僕はテンセントの株式を470保有しており、目下株価が下落中です。実績のない美団のIPOで博打するより、企業規模の大きいテンセントに追加投資したほうが有利な気がします。
美団のIPOには参加しませんが、上場後の株価は追うつもりです。小米と中国鉄塔での経験があるので、更なる見識の積み上げを狙います。
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香港では近い将来、配車アプリの滴滴出行が新規上場すると見られています。大勝ちが狙えるIPOだと見ていますが、大事な資産を投入するためには市場地合いの把握が必須です。