中南米Eコマース最大手のメルカド・リブレが7-9月決算を報告しました。内容は良かったです。
- 売上 :$355 million(昨年同期比16.5%増、現地通貨ベース58.3%増)
- 営業利益:$170 million(昨年同期比3.5%減)
- 純利益 :($10 million)(昨年同期は$28 million益)
- 保有現金:$1,078 million(昨年同期比205.6%増)
- 利用者 : 249 million(昨年同期比23.7%増)
- 新規登録: 14 million(昨年同期比40.0%増)
- 取引額 : $4,552 million(昨年同期比24.1%増)
市場の売上予測を辛うじて達成しました。投資が膨らんで損失が計上されましたが、成長フェーズにある企業なので過剰な心配は不要です。
業務は堅調で、現地通貨ベースの決済額は66.7%も増加しています。粗利率は47.8%と依然高く、キャッシュの積み増しが顕著です。
通貨安に苦しむベネズエラとアルゼンチンが苦戦しているものの、売り上げの6割を占めるブラジル事業が25.0%躍進して全体に貢献しました。
株価は、地合いの好転が加わり、決算を挟んだ3日間で20%も値を上げています。
(MELI 株価チャート 6ヵ月)
事業の拡大傾向が確認できたことは好材料です。オンラインマーケット事業に留まらず、電子通貨や運送サービスも順調に伸びており、メルカド・リブレの経済圏が着実に構築されています。
本社のあるアルゼンチンでは資産運用サービスも開始され、域内最大市場のブラジルでも取り扱いが認可されました。
顧客囲い込み施策の投入が想定以上に早く、また順調に進行している印象です。アマゾンが中南米市場の参入に乗り出していますが、メルカド・リブレの勢いを止めることは容易ではないでしょう。
僕は運用資産の5%を投下しており、追加して購入したいところではありますが、現在の割合を保ちます。インターネットサービスの盛衰は早く、現地の利用者情報を吸い上げていないと勢力図の風向きが変わってきたときに察知しきれません。
アルゼンチンに移住する機会があれば、買い増しを検討しようと思います。