年の瀬が近づいてきました。「ダウの犬」銘柄の入れ替えの季節です。
ダウの犬とは?
NYダウ構成銘柄30種から、配当利回りが高い10銘柄に投資する。資金配分は均一にし、1年ごとに構成銘柄を選定し直す
NYダウを構成しているのは、実績のある優秀な企業ばかりです。信頼性の高いダウ構成銘柄を保有し、高利率な配当金を原資に追加購入していきます。
株価が上がれば、値上がり益が出ます。株価が下がれば、追加購入できる株価が増えて配当金が増えます。どっちに転んでも、長期的には投資成績が上がるらしいです。ホンマかいな。
僕は採用していませんが、有名な戦略なので、その年の「ダウの犬」がどの銘柄なのかは抑えるようにしています。
とんでもない作戦を思いつきました!
「ダウの犬」戦略では銘柄を入れ替えるため、売買が発生します。「ダウの犬」から外れる銘柄は売られ、加わる銘柄は買われるのです。
先回りして保有しておけば、うねりを掠め取れちゃうよ! これ、錬金術なんじゃないの!?
さっそく銘柄の確認です。2015年からの「ダウの犬」推移と、2019年の想定銘柄は以下の通り。
現在の株価と配当額で年末まで推移すれば、1銘柄が新しく加わります。ふむふむ、JPモルガンをあらかじめ仕込んでおけばいいんだね。
外れるのは、ダウから除外されたGEです。なんてこった、保有している。早く売らないと下がってしまう。すでに株価が爆下げしているのに、さらに下がるのか。それはそれで、見てみたい。
実際に売買する前に、「ダウの犬」に加入した銘柄の株価の推移を調べてみましょう。
1ヶ月前の仕込みを想定して12月初旬の株価と、売却予定の1月中旬の株価が検証対象です。同じ期間の市場推移と比べるためにVTIの騰落率を割り引きました。2016年からは8銘柄が組み込まれています。
・・・99.30%。
あかんやん。「ダウの犬」での買い増し効果が確認できませんでした。メジャーな戦略なはずなのですが、個人投資家や証券会社は、いつ株を仕込んでいるんだろう。
「ダウの犬」を外れる銘柄についても調査しました。GEは、ちょうどいい機会だから売却してしまおう。
・・・105.13%。
上がってるやん。「ダウの犬」戦略、市場へのインパクトがまった発揮できていません。僕のGEは、いったいいつ売却すればいいんだ。
「ダウの犬」うねり取り作戦は実行を待たずして失敗してしまいましたが、思案することが重要です。株式市場には敵わないかもしれませんが、市場参加者の行動原理からは利益を頂戴できるのではないだろうか。
挑戦は続きます。