ゼネラルエレクトリック(GE)は、世界最大の複合企業体です。
発明王トーマス・エジソンによって電気照明会社として1878年に設立され、電熱トースターや冷蔵庫などの家電部門によってブランドイメージを確立、M&Aを駆使して事業を拡大させました。
創業以来携わってきた分野は、エンジン、エネルギー、オイル、ガス、運輸、金融業、ヘルスケアなど多岐にわたります。
ダウ平均算出当初からの構成銘柄でしたが、2018年に構成銘柄から外れ、1896年からの歴史的な役割を終えました。
資金繰りが悪化し、株価は低迷に歯止めがかりません。配当も半分に減額されてしまいました。ジョン・フラナリー前CEOが経営資源を集中すべく再建を進めましたが、業績の低迷を脱することはできず、たった1年で退任しています。
2018年からはラリー・カルプ氏がGE史上初の社外出身CEOとして就任し、事業売却と改革を加速させています。配当は、92%カットですよ。およよよ・・・。
2017年の戦略事業に据えられていた医療機器部門をも売却しました。今後は、航空エンジン、火力発電、風力発電の3事業に注力されます。いずれも回転体だから相乗効果が期待できるらしい。なんじゃそりゃ。
積年のM&A戦略による償却規模は計り知れず、減損リスクには引き続き注意が必要です。
(GE ve VTI 株価チャート 12ヵ月)
市場からは徹底的に悲観されており、株価水準は2年間で8割も低下しています。
ラリー・カルプ新CEO就任直後に期待で買い戻されましたが、結局は下落モードに再投入する安定の弱さ。チャートを見る限り、まだまだ下がりそうです。
触れちゃダメ、関わってはダメ、目もくれないのが正解な、クレイジーなヤバいアンタッチャブル感が醸し出されており、実際にそうなのですが、なぜか僕は保有してしまっています。
手を出したのは2018年1月でした。減配によって株価が半分に落ち込み、とてもお買い得に見えたのです。
6月にはダウ平均の構成銘柄から外れて悪材料は出切ったと判断し、買い増しもしました。甘かったです。
今まで175万円投じた資金は、85万円評価にまで落ち込んでいます。9月には損切りラインを$11.67と設定しましたが、株価が$7.44となった今でも保有を続けています。
もはや涙は尽きました。応援し続けた喉は枯れ果てています。
すべて、自分への戒めです。損切りラインを順守しないと地獄の蓋が開くんだよということを心に焼き付けようと思っています。否、脊髄に浸み込ませるのです。
もちろん期待もあります。牛乳を拭いたボロ雑巾のような扱いを受ける、老いぼれ朽ち果てたGE。復活を望まずにはいられません。