年初のご挨拶で、妻の両親にお会いしてきました。
頻繁に行き来しているのですが、改めて膝を突き合わせると気が引き締まります。
いつか僕も襟を正されるときが来るんだろうか。照れちゃいそうだな。
我が家が資産を運用していることは先方もご存知です。以前、宝くじの購入を僕と妻からコテンパンに諭された御父様が、年金を利用して資産運用を始めました。
みゆたりくん、銀行の定期預金に加入したよ。しかも宝くじ付きなんだ。ホッホッホッ
いや、ホホホやあらへん。そんなん絶対手を出したらアカンやつ。
購入した定期は地場系の銀行が提供している3年もので、通常の利率に0.01%が上乗せされます。100万円につき毎年5枚の年末ジャンボ宝くじがプレゼント。
通常利率が0.01%なので、合計の適用利率は0.02%です。倍ですね。おっとくー。やあらへん。100万円預けて200円やないか。
宝くじは1枚300円なので、1,500円分です。すごいサービス率。合計すると、通常利率のなんと17倍。信じられない大判振る舞い。
宝くじ当選金は非課税だし、大丈夫? 利益出ているの? やあらへん。宝くじの払い戻し率は法律で50%を超えてはいけないことを知っているぞ。
当選期待額と利子を合わせて税金を差っ引くと、1,109円が支払われる計算です。利率0.11%か。
資産運用は絶対額で把握することが肝要です。
17倍の相対的なお得感よりも、100万円預けても1,109円しかもらえない残酷な現実を直視しなければなりません。
例えば、有名商社銘柄を購入しておけば、4%以上の配当がもらえるし、優秀な商社マンが業績アップのために頑張ってくれます。日本株だから為替リスクも発生しない。
宝くじ付定期預金は300億円の窓口受付枠が3日間で売れ切れる人気商品だそうです。最高購入額は1000万円なので、少なくとも3000人以上が飛びついていることになります。
こういった現実を知ると、日本の未来が心配です。僕のおカネじゃないからいいんですけどね。ほかにおカネの使いかた、あるでしょ。米国株投資家に貸すとか。
年利0.11%で貸してくれる人がいたら、迷わず飛びつきます。その借入金で平均7%の成長を続ける米国株を買えば6.89%の利ザヤです。これって、平成最後の錬金術。
ここまで説明申し上げましたが、御父様は宝くじ付き定期を買い続けるそうです。なぜなら夢があるから。
当選したら、半分くれると約束してくれました。1等と前後賞を合わせると10億円です。
・・・御父様、素晴らしい商品ですな。今後とも継続購入を推薦いたします。