製薬企業ファイザーの10-12月決算が報告されました。
前回決算はこちらをどうぞ。
市場予測に対し売上、利益ともに上回っています。
- 売上 :$13,976 million(昨年同期比2.0%増)
- 純利益 : $3,802 million(昨年同期比0.8%増)
- EPS : $0.64- (昨年同期比3.2%増)
売上をけん引したのは、新規ケア事業です。ワクチンやがん治療薬、炎症免疫などですね。10%アップです。
基礎治療事業は伸び悩みました。
2019年の見通しも発表されましたが、弱気な内容です。売上は横ばい、一株当たり利益は減少が予想されています。
2019年初には薬代が値上げされ状況は改善すると考えられていましたが、風向きが怪しくなってきました。
決算当日の株価は3.14%アップ、市場全体はまちまちだったので、投資家に評価されたのでしょう。
なんで? あんまり内容が良くなかったよね? 決算と株価はリンクしなくていいの?
(PFE株価チャート 6ヵ月)
ファイザーはM&A戦略によって新薬開発を強化してきました。2022年までの新薬承認は25~30種の見込みです。
今後の大型M&Aは予定されていないため、これからの余剰利益は株主に還元されます。
2018年は、利益の約半分、$20.2 billionが株主に還元されました。$8.0 billionが配当、$12.2 billionが自社株買いです。
2019年の配当は5.9%引き上げられ、連続増配は9年です。$9 billionの自社株買いも予定されています。
配当年利は3.5%と高率で、株価の下支えもできる。よいではないか、ほほほ。
利益の伸びは大きくなくとも、株主還元に優れた銘柄保有が報われる好例です。
僕は運用資産の5.5%をファイザーに投資しており、このまま保有を継続します。まだ配当性向が50%を超えていないから、配当余力は充分です。
株価、上がれー!