長女が漢字の書き取りを勉強しています。
僕は読むことは得意でしたが、書き取りは苦手でした。
正確に文字を覚える必要性を理解できず、ハネトメハライに注意する必要があるのか?平仮名でよくね?文字なんて記号にしか過ぎないよね?と思っていたのです。
間違いが多いと先生も誤りを探して答案を見るので採点が辛くなり、さらに苦手になっていきます。
漢字が得意な子の答案は、よく見ると間違いなのに、先生は合っている前提で丸付けをするため見逃されます。
子どものころの僕は、先生の怠慢を糾弾はしませんでした。
なんとなく読めることこそが、まさに文字の存在意義であり、同じ理屈で僕の答案も正しいと説得したのです。
その夜、親まで呼び出されて怒られました。未だに腑に落ちないぜ。
大人になった今も漢字の書き取りが得意ではありませんが、困ることはありません。
入力システムの変換機能が教えてくれるからです。活字への接触は多いので、候補から選び出すことは朝飯前です。
会議での板書でも、なんとなく書き殴っておけば、皆読めます。全く分からなければ、片仮名で記しておけばいい。
同じように、4桁以上のひっ算も苦手でした。繰り上げ算を理解する必要はありますが、実際の演算は計算機に任せればいいのです。
大人になって手書きで計算していたら、きっと注意されます。ちゃんと計算機を使いなさい。どないやねん。
学校では先生に従わなくてはいけませんが、大人は自分で選択することができます。そのためには、疑って考える姿勢が必要です。
精神を擦り減らしてでも仕事を優先するのはおかしい、とか。
安定した人生を求めるなら寧ろサラリーマンは危険だ、とか。
会社に毎日出勤する大人って尋常じゃないぞ、とか。
元素記号を覚え歴史の年表を暗記して得意になっている人なぞ、相手にしてはいけません。
資産運用にしても、ヤクザな賭博行為だと考える人は未だにいますが、自分が正しいと思う方向に歩いていきましょう。
三人称単数現在形の-sをつけ忘れての減点など気にもしない、僕とあなたの約束です。