中国の友人が、年始めのお祓いをしてもらうそうです。
中華系、とくに南エリア出身の華僑は風水を大事にし、関羽が神格化した関帝を祀ります。
旧暦の年初に平穏無事を祈り、中盤に報告し、終わりにも感謝の祭壇を設けるらしい。
以前の風水レイアウト診断についてはこちらをどうぞ。
面白そうなので、今回も立ち会ってきました。
友人の会社に到着すると、すでに植木の花が導線に沿って飾り付られており、入口には
みかんの木が設置されています。
玄関には赤い札が貼られ、中国語で祝いの言葉が書かれていました。足元には繋がった爆竹が3メートルほど準備されており、めちゃくちゃ怖い。
玄関右手の関帝前に机が準備され、お供えの魚やトリ、炉と徳利セットが置かれており、豚の丸焼きがどどーんと鎮座して異様な雰囲気を醸し出します。
風水マスターに挨拶しました。レイアウト相談のときに同席したので、先生とは顔なじみです。
70歳を超えていますが、相変わらずパワフルで、赤色のチョッキを着ていました。
前回も同じ衣服だったから霊力を高めるグッズなのでしょう。ズボンはワーカーパンツだけどね。
友人が最後に到着して、お祈りの始まりです。
関係者が火をつけた蝋燭や線香を手に祈祷し、順番に炉へ刺していきます。僕も参加させてもらいました。
祈祷はペコペコペコと3度礼拝。そのたびに先生が大声で祝詞を唱えるので驚きます。それから炉に刺していきますが、やはり呪文が飛んできて怯む。
祭壇だけでなく関帝像や玄関にもそれぞれ20本ほど蝋燭や線香が供えられ、幻想的です。というか、煙が凄すぎて視界がぼやける。煙いし。
煙幕にもご利益があるのだろうと我慢していたら、友人が窓を開け放ちました。火災報知器が気になるらしい。そりゃそうだ。
続いて6個並んだお猪口に白酒を注ぎ、祭壇前の樽に投げ捨てます。やはりお祈りの言葉も発せられてビックリし、手元が狂います。
あれ? 樽だと思ったけど、ピンクの風呂おけです。プラスティックの容器に可愛いユニコーンが描かれている。
続いて先生が紙の模擬金を燃やしフロアに投げ捨てました。炎が立ち上っているけど大丈夫か。
燃えカスを見て、なにやら来年を占っています。
あらかじめ友達経由で僕の運勢を見てもらえるようお願いしておいたので、僕にもカスをくれました。
言語が分からない僕のために英語で内容を教えてくれます。
「ハロー!!!」
雰囲気に飲まれ、厳かに受け取ってしまった。
玄関先に出て、爆竹に火を付けます。大きい音を鳴らすと福が来るらしい。導火線は一気に走るから、火を着けたあとはダッシュで逃げろと説明されています。
先生がタバコを一服し始めましたが、やめろ。引火したらどうするんだ。
爆音と煙幕を出して炸裂する爆竹。耳がキーンとするし、煙は立ち込めるし、残骸が飛び散っている。安全上の問題が心配です。
部屋に戻ると豚の丸焼きがバラされており、参加者全員で美味しく頂戴して儀式は完了しました。
先生がゆっくりしている頃合いを見計らって、ハローの真意を伺ってみました。僕は多少の標準中国語を喋れるので、ゆっくり喋れば意思の疎通ができます。
中国語についてはこちらをどうぞ。
残りカスには「公為天」の字が燃え残っており、大成するという意味らしい。前回に伝えてくれたメッセージと見事に一致しています。本当に眼力があるんだ。
この1~2年ほどで会社を辞めることについて、どう思うか伺ってみました。
「オッケー!!」
迫力に押され、神妙に頷いたのでした。