子どもがいると、なにかい? 偉いのかい? という、お話です。
僕は怒っているのです。
尊敬していた先輩が会社を去ります。
ご存じのとおり、僕は会社勤めを稼ぐ手段と割り切っていますが、それでも同僚と仲良くなったり、敬ったりするのです。滅多にないレアパターンですけどね。
彼は会社を背負って立つと期待されていたそうです。僕が入社する前なので、本当かどうかは分かりません。
本人が言うには、異性関係にだらしのない取締役に噛みついて、閑職に追いやられたそうな。
クソだな、会社。
仕事の評判が良かったので主要チームに戻ってきていて、同じ部署に配属された僕と仲良くなりました。
ちなみに僕の配属は、なにかの間違いです。仕事はできません。頑張っているフリが上手いだけです。
直接の上下関係ではありませんでしたが、人間的な勢いが好きでした。ご飯を食べに行くと興味深い話を聞かせてくれたものです。
55歳の役職離脱を機会に退社を決めたそうですが、どうにもハラスメントだと言われた過去を引きづっています。
数年前に彼のチームに参加した女性が異動3日目に妊娠が発覚し、担当予定だった1年後目標の花形プロジェクトは任せられないと伝えたら、人事を通して怒られたそうです。
・・・まぁな。
妊娠はおめでたいですが、参加もしていない人を、通年プロジェクトに加えたくないでしょ。
一方で、妊娠を理由に希望業務のチャンスを逃して怒る気持ちも分かります。
男性は妊娠しないから、そんなことを言うのだと女性に叱責されたら、反論のしようがない。
僕だったら、面倒そうなプロジェクトから外れられたと大喜びしますけどね。
それはいいや。
退職というトピックに、数年前のマタハラ事件がくっついて、社内で噂が流れています。
彼は子どもに恵まれなかったから、妊娠した部下にツラく当たったのだと。
そうじゃなければ、チームから外すような判断を下すはずがないと。
あのね。
子どもが欲しい人もいるけど、必要ないと思う夫婦もいるのだよ。
価値観を押し付けて、人を貶める行為が腹立たしい。
人生の選択は、得るものと失うもののバランスです。
望んで授からなかったのかもしれないけれど、何も知らない周囲の人間が想像でゴチャゴチャ言うなんて、節度が無さすぎます。
選択できないことは、口に出さないことがルールです。
自分で選んで愉快な顔に生まれたわけでも、球技や音楽のセンスがなかったわけでもありません。
・・・それって、僕のことですか?
我が家には3人の子どもがいるからこそ断言しますが、家庭の築き方は個人の自由です。
僕は子どもたちを愛していますが、家の人口密度が高くて息が詰まるし、やかましくて眩暈がします。
仕事から帰ってからの5分間は癒されるけど、あとは向こうで勝手に遊んでおいてほしい。
子どもがいるとかいないとか、そもそも結婚しているかとか。
そんなので、人を評価するのは見識が狭すぎます。気にするのもくだらない。気になっちゃうんだけどね。
人にはそれぞれの価値観があります。
与えられた条件と選択した状況で、堂々と生き抜けばいいじゃない。
自分を突き通して会社を去っていった先輩を僕は尊敬しています。
リタイア後は、南の国でのんびり過ごすらしい。いつまでも、僕の憧れです。
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