中国本土には、上海と深センの2つの株式市場があり、「A株市場」と「B株市場」に分けられています。
一方で、中国の特別行政区の香港に上場されている中国企業銘柄の呼称には、「H株」と「レッドチップ」があります。
元々、中国には、本土の投資家しか取引できないA株市場しかありませんでした。1991年に外貨の獲得を目的に、海外投資家でも取引できるB株市場が設けられたのです。
A株とB株とは同じ権利を持ち、同じ額面です。証券としての差はありません。
今では、中国市場と香港市場とで相互に株式が購入できます。
2014年に上海、2016年には深センとで、香港相互取引が始まっています。海外投資家が取引できなかったA株に、香港市場経由であれば、投資できるようになったのです。
それでも、巨大で自由な投資資金の獲得を目指して、香港で上場する中国企業があります。中国登記の企業をH株と呼び、代表的な銘柄はテンセントです。
一方、企業の登記も香港で行う企業もあり、レッドチップと呼ばれます。中国移動が有名です。
まとめます。
- A株:上海か深セン上場の銘柄、海外投資家は香港を通せば取引できる
- B株:上海か深セン上場の銘柄、中国本土以外の投資家も取引可能
- H株:香港市場に上場した中国企業銘柄
- レッドチップ:香港市場に上場している、香港登記の中国企業銘柄
一方で、アリババや百度など、中華圏を飛び越えてアメリカ市場に上場する企業も増えています。中国企業への投資が、ますます容易になりますね。
中国企業への投資に関しての、マメ知識でした。