中国で環境保全の機運が高まっています。
2015年に、中国の環境保護法が25年ぶりに大きく改正されました。疑問視されていた施行についても、着実に実行されているようです。
今までは、PM2.5の問題に代表されるように、経済発展に対して環境問題がおざなりになっていましたが、中国政府もいよいよ本腰を入れて取り締まるようです。
ベトナムなど、中国に強い影響を受けている周辺国も、同様の環境保護を打ち出しています。「グリーンエコノミー」は、世界の潮流になりそうです。
この方向性に賛成です。
中国を筆頭とした“工場国”に汚染処理を任せ、対価が支払われていたとしても、先進国が安価な製品やサービスを享受するのはフェアではありませんからね。
環境へのダメージは“工場国”に蓄積していきます。汚染の影響は、対価を受け取っていない一般の市民に及ぶのです。
地球はつながっているので、汚された環境は、いずれ僕たちにも還ってきます。環境問題は世界で取り組まなくてはならない問題なのです。
さて、キレイごとを並べましたが、ナマナマしい話もしましょう。このブログは、資産運用ブログなのです。
今までは処理費用が安価な中国に世界中の廃プラスティックや廃紙が集まり、再利用されていました。
それが、中国の環境保護法が厳しくなったことで、産業廃棄物が中国に輸入されなくなりました。製造業者は安価な材料を手に入れられなくなっています。
リサイクル紙が主原料の段ボールを例にとると、値段が1年で2倍に跳ね上がっているのです。
これからは、産廃物は、“最終使用国”が処理をしなければならなくなります。自治体の費用負担など、解決しなければならない課題はありますが、プラスの面もあります。
日本やアメリカにある、リサイクル業者の取扱高が増えることです。廃棄物処理業者の業績に好影響を与えることは間違いないでしょう。
北米大手、ウェイスト・マネジメント(Waste Management/WM)やリパブリック・サービシズ(Republic services/RSG)、日本のダイセキ[9793]などに注目しておくと面白そうです。
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ウェイスト・マネジメントについての考察です。