僕の理解のために、「株式投資の未来」の内容をまとめています。
強気相場に気を緩め、成長系企業へ積極的な投資をしたくなったときに読み直して、自分を戒めるのです。
第5部は、具体的な保有銘柄についてです。
話題性ではなく、バリュエーション(株式評価)で選び、勝利する。成長率を追うだけでは、長期的に利益をもたらす戦略とならない。
成長に対する期待は熱狂につながりやすく、結果的に株価の過大評価につながりやすい。
肝心なのは、成長率が期待に対して、どうだったのかです。
成長率すなわちリターンではないこと、いわゆる「成長の罠」に、気をつけなくてはなりません。低い株価と、高い配当利回りが噛み合ったときにリターンは押し上がるのです。
世界の金融市場の間で相関性が高まっていると、国ごとの分散は意味を失う。
同様に、成長率が高い国を目指す必要はありません。成長著しい中国ですが、株のリターンでは、経済状況が停滞しているブラジルの後塵を拝しています。
そもそも、本社がどこにあるのかは、もはや重要ではなく、地域配分という考えは時代遅れです。
期間を長くとれば、株式投資のリターンは債権を上回る。しかも、インフレ率の変動に呼応するため、一定の金額の支払いを訳する債権よりリスクも低くなる。
株式を保有することは、優れた戦術であり続けます。実質リターンを生まない貴金属などの保有が、対策にならないことも指摘しています。
世界の株式市場をカバーするインデックス投資はまちがいなく高リターンを稼ぎ出す。
アクティブ型ファンドの運用成績は、市場平均を下回っているため、選択肢にはなりません。手数料の安い、インデックス型ETFがオススメです。
多少のリスクをとらないかぎり、市場平均を上回るリターンは手に入らない。インデックス・ポートフォリオに、バリュエーションが適正な銘柄を加える。
短期的に売買する投資家は、悪材料が出たとき過剰に反応し、株価は適正水準を抜けて下落します。低PER戦略を採用していれば、割安株をひろう好機です。
ダウ銘柄から配当利回りの高い10銘柄を保有する「ダウの犬(ダウ10種)」や対象をS&Pまで広げる「S&P10種」、減配しないグループから配当利回りの高い10銘柄を選ぶ「コア10種」などの戦略も、好成績を収めています。
夢を語る企業はたいていの場合、投資家を失望させる。話題性はないものの、時に価値を裏打ちされた企業は、投資家をさほど失望させることはない。
長期投資で成功を収めるのは、少しも難しいことではない。成長の罠を避け、時に裏打ちされた価値にしがみつけばいい。
以上にて、「株式投資の未来を理解する」の読み解きは完了です。
素直な僕は、インデックス型ETFの保有割合を高め、低PERの高配当株もポートフォリオに組み入れています。果たして、長期間の保有の末には、僕を経済的な高みに連れて行ってくれるのでしょうか。
シーゲル博士の理論は素晴らしいのですが、鵜呑みにできないところもあります。
成長株と割安株の運用リターンを比較検証するため、成長株も数銘柄保有しており、今のところは成長株のボロ勝ちです。
長期の保有といいますが、一体いつまでが「長期」なのでしょう。すでに心が折れそうです。割安系株の含み損が、エライことになっているんですけど・・・。
涙をグッと堪え、数年は検証を続けます。毎週の成績推移を報告しますので、皆さんの参考になれば幸いです。

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