売れているらしいので、読んでみました。
僕はですが、残念ながら、読んでよかった!とはなりませんでした。

お金2.0 新しい経済のルールと生き方 (NewsPicks Book)
- 作者: 佐藤航陽
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2017/11/30
- メディア: 単行本
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お金のシステムについて網羅されているのですが、新聞や雑誌で散々目にしている情報ですし、筆者の感想というか意見を展開しているだけの印象でした。
そのなかで、なるほどと思った個所は、「自立分散」に移行していくという考え方です。
全体を統合する中枢機能を持たず、自律的に行動する各要素の相互作用によって全体として機能する
インターネットや仮想通貨は「自立分散」の成功例です。
管理者はいませんが、問題があれば世界中の人々アイディアを出して、解決できるように工夫しています。
AIによって、「自立」はより容易になるでしょう。膨大なデータによるコンピュータ学習によって、自動で処理できるようになります。
「分散」についてはすでに実現し始めており、シェアリングエコノミー、トークンエコノミーが代表例です。
ネットの普及によって、中央に管理人が存在する代理人型社会から、個人が密接に繋がったネットワーク型社会へ移行していることは、よく言われています。
だからといって、それが、新しい流れなのか、以前から、世の中の仕組みは「自立分散」しているのか、分かりませんでした。
例えば、原始時代に部族ごとに独自に生活様式を保持していたのも「自立分散」なのか? 今は逆行し始めているのか? うーん、そうではないように思う。
こういう考察については、プロの研究者が書いた著書を読まないとよく分からんなと思ったのでした。
お金について、とりあえずの知識を手に入れたい人には、適当なのかも知れません。お金のことを深く考えたことがなければ、有意義な本だと思います。