ソフトウエア開発世界的大手のインド企業、インフォシス(INFY)の1-3月決算が発表されました。
年度決算でもあるので、決算書は279枚にも及びます。
読み切れないでしょ。日本語でも厳しいのに、英語です。
4半期ごとに動向を追っていきたいので、4半期に関する情報だけを抜き取って考察しました。
前回決算については、こちらをどうぞ。
経常利益は市場の予測通り、売り上げは予測を上回っています。
売上:$3,060 billion(昨年同期比2.4%増)
営業利益:$658 million(昨年同期比2.6%増)
EPS : $0.13-(昨年同期比15.5%増)
保有現金:$2,829 million(前回決算比20.0%増)
売り上げと利益に問題はありません。新規契約の獲得とITサービスの拡大が業績に貢献しています。
一方で、利益率の低さは依然変わらずの懸念事項です。前回決算では24%までの改善が発表されましたが、今回は21~23%の低下がアナウンスされました。
新規契約獲得と経営資源集中のための投資が利益を圧迫しています。今後の契約継続状況次第では、状況はさらに悪化しそうです。
シティバンクやJPモルガンなどの証券会社は評価を引き下げました。
株価は今年に入ってから10.5%上がり、1年間では25%上昇していましたが、決算発表後の米国市場で3.8%下落しています。
(INFY株価チャート 6ヵ月)
売り上げの34%を構成するITサービスが、前年比37.5%増やしてきたことが好印象です。
自動化や分析、通信、クラウドなどの技術が特にけん引しました。基幹となる入口のサービスなので、今後の契約を呼び込むことにもつながりそうです。
ファイナンスや保険などから構成されるコアビジネスは1%下げました。
インドIT企業トップでライバルのタタコンサルタンシーの決算が、コアビジネスでけん引したことと対照的でした。
大型の新規契約は13件でUS$1.6 billion、37四半期連続で拡大しています。$100 million以上の契約顧客は25件で、1年間で5件増加しました。
米とヨーロッパは拡大、それ以外は縮小傾向です。
インフォシスの3カ年計画では2019年に経営を安定させ、2020年で拡大に勢いをつけて2021年に加速させる方針です。
資源集中が計画通りに進行している兆しなので、心配はいりません。
僕は240万円分、投資資金5%分の株式を保有しており、すでに資産投下は充分です。
経済成長が著しいインドであること、デジタル業界であることが保有理由です。決算内容は僕にとっては思惑通りでした。
引き続き保有を継続しようと思います。