「積読」って言葉があるそうです。
購入してから積みっぱなしになっている書籍。
我が家にも数冊積読があります。
ほとんどがハードカバー。
持ち歩くには重いし、カバンのなかでのアピールがすぎるので、ついつい後回しにしてしまう。
小説やエッセイなどの娯楽ものだと、積読のなかでもさらに奥深くに沈みがちです。
急いで読む理由がないからね。
資産運用の書籍はおカネを増やそうと躍起になってすぐに読むし、自己啓発系やビジネススキル系は必要に迫られて読む場合がほとんどです。
「聞く力」とか「雑談力」とかがテーマのやつね。
どうすれば上司のくだらない会話に興味を持てるんだ。永遠の課題です。
ハードカバーは本棚でも場所を取るし、文庫版が出ると中古マーケットでの価値も下がってしまう。
急いで片付けようと思います。
いつ購入したのか、なぜ購入したのか、すでに忘れてしまったけれど、しかも僕が好む内容ではないのですが、「あちらにいる鬼」を読みました。
筆者の井上荒野(あれの)さんは直木賞を受賞しています。
登場人物の心情や微妙な空気感の描写は丁寧で、揺れ動く気持ちや整理しきれない感情を丁寧に書き解しています。
筆力は相当なものなんだろうけど、いかんせん話が頭に入ってこない。
子どもを捨てての駆け落ちとか、妻子ある人との恋愛とか。
性に奔放な男性と、それを許す女性。
なんじゃそりゃ。
悔しいのではないですよ。確かに僕はモテないけれど、それは関係ない。
以前から異性関係にだらしのない人が苦手なのです。
ちゃんとせい、と思っちゃう。僕がちゃんとしているかどうかは、ここでは不問ね。
本書は話題になったようで、結構売れたようです。
なんだかな。
世の中は、許されない恋とか背徳感のある関係とかに惹かれちゃっているのでしょうか。
昼ドラ専門のテーマだと思っていたよ。
もしくは、これこそが人間の本能ということなの?
結婚という契約で無理に押さえつけているけれど、本来ならばじゃんじゃん攻めていきたい的な? 肉食?
僕だったら、外で変なことしてきたら、妻はもちろん、子どもに顔向けできないけどね。
僕の妻はどうなんだろう。
・・・。
こわっ。こんなん考えるの、こわっ。
妻が背徳感のとりこにならないよう、家族との関係を大事にしようと思ったのでした。