昨年の今ごろ、仕事が充実していて楽しいと言っていました。
目が点になりましたか?
信じてもらえないと思うので、もう一度書きます。
仕事が充実していて楽しい、と僕は言っていたのです。
当時の業務内容はチャレンジングでした。
所属部署の問題を分析し、あるべき姿を提案する。
一過性の対策ではダメで、社内を巻き込んだ変革を提起するのです。
楽しそうでしょ?
やりがいがありそうですよね。
働きましたとも。
関係者と打ち合わせを重ねて方向性を確認。
過去の係数を引っ張り出して問題を暴き出しました。
類似事例を他社の財務諸表とも比較して推測の補完。
資料に落とすこむ際には、関係者の好みに合うように何度も作り直しています。
何度も。
事務所が閉まるギリギリまで働いた。
家にデータを持ち帰ったりもした。
ああ。働いた。
クsだった。
当時は、業務を通じてレベルアップができると思ったのです。
上司に何度もダメ出しを受け、部長からは方向性の転換を求められ、上層部からはピシャリ。
過酷な状況を乗り越えれば、新しい能力が手に入ると思っていました。
いうなれば、まだ見ぬ自分と出会えると思っていた。
結果、出会えました。
組織に染まっていく僕。
薄くなっていく。消えていく。
これはいかんと目が覚めたことは幸運でした。
幸運だったのかな?
あのまま見失ってしまったほうが幸せだったのかもしれません。
仕事が楽しいと思っていませんか?
思いっきり賃金労働を満喫していませんか?
おめでとうございます。
あなたには素質がある。
サラリーマンって、過酷です。
選ばれた優れた人間にしか務まりません。
組織の目標を自分の方向性として内包する。
自己犠牲も会社の成長のために厭わない。
特殊な能力を保持していないと出来ない芸当です。
今日も、電車には大勢のサラリーマンが詰め込まれます。
日本ってどんだけ才能に恵まれた国なんだ。
仕事が楽しいと思っている人は、気を付けましょう。
過酷な労働に、感性が麻痺してしまっている可能性があります。
自分を欺き、自己崩壊を避けているかもしれない。
それでも、雇われの賃金労働が楽しいという人は存在します。
休日も仕事のことを考え、会社に行くことを楽しみにしている。
尊敬するしかありません。
とんでもない才能を、違うことに使えばいいのに。
さあ。
今週が始まります。
来週は4連休だし、お盆休みももうすぐです。
嫌々働いても過ぎる時間は同じなので、しっかり頑張りましょう。
せっかくなら、仕事を楽しめるといいですね。