長男が急に発熱しました。
家で手持ち無沙汰にしていたので買い物に連れ出したのです。
寒いと言い出すから見てみると、半袖半ズボンを着ているではありませんか。
おいおい。
今日の最高気温は15℃だよ。
気付かなかった僕も良くないけれど、そういうのは自分で考えてね。
デパートに到着してからも震える長男。
文房具を買ってあげるつもりでしたが、食料品売り場に直行しました。
妻が買い忘れた具材を買っているように言われたのです。
冷凍のブロッコリー。
冷凍食材コーナーに足を踏み入れます。
冷気が冷凍庫から漏れ出していて、かなり寒い。
斜め下に目をやると、長男の唇が真っ青です。
これはあかんやつや。
お菓子売り場に行っておいで。暖かくなりそうなものを買ってあげるよ。
レジに並ぶ僕に、長男が手渡しました。
ハイチュウ。夏ミカン味。
却下。
ほかにあるだろ。
チョコレートとか、身体が燃焼しそうなやつだよ。
僕の番が来てしまったので、レジ前のホットドリンクを購入しました。
ペットボトルを握りしめて長男は歩きます。
一口飲み、あったかいと呟いていました。
午後の紅茶を買ってあげられるだけの財力があって、よかった。
帰宅し、毛布に直行です。
その前に着替えだよ。
身体が熱くなっていました。
39℃の発熱。
発症してすぐは医者でも診断できないと聞いたことがあるので、そのまま寝かせます。
しばらくメソメソしていましたが、いつの間にか眠りに置いていました。
翌日。
長男全快。
平熱に落ち着いているし、身体の痛みもないそうです。
すごいね、人間の生存能力。
大事を取って休ませようとしましたが、問題ないことをアピールしてきます。
登校するんだと強硬に言い張ってきました。
すごいな長男。
学校が楽しいって、素晴らしいことです。
今から始まる今日を心待ちに出来ている。
僕だったら、これ幸いとばかりに有休を取得します。
念には念を入れて、厄介なウイルスの保有者ではないことが確定するまで休むね。
肌寒い朝もやのなか、長男は学校へと向かいます。
さすがに長袖長ズボン。
ランドセルを背負って遠ざかる背中が大きく見えたのでした。