起業には答えがあるわけではありません。
だからなのか、起業アドバイスには各自の経験が色濃く影響していて独自性が強い傾向があります。
なので、僕は複数の起業本を読み、新しい視点や共通項を探しています。
起業をしたいとは思いつつも、及び腰。
これぞというヒントを導きたいのです。
起業本の固め読みは本書で4冊目。
今まで読んだ起業本のなかで、最も参考になりました。
汎用的というか。
分かったことと思ったことを記載しておきます。
本書は起業準備から初期経営についての指南書です。
技術的なアドバイスがありつつ、気構えについても記述があり読み応えがありました。
甘い見通しはいいけれど、仕事の仕方まで甘いのはダメだ、とかね。
サラリーマンは組織がサポートしてくれますが、起業したらすべての責任は自分です。
起業家意識への切り替えができないのであれば、会社を辞めずにしがみ付いたほうがいい。
痛烈で、いいですね。
起業の準備では良い面ばかりを考えてしまいます。
自分で決められるとか、仕事を選べるとか。
本書にもそのようなメリットは列挙されていますが、ちょくちょくクギをさしてくることが好印象でした。
世の起業本は、生き方を選べて楽しいよ~、雇われ人生は儚いよ~、とアピールしすぎです。
そんなの分かっています。
分かっているから起業を志すのです。
バカにされちゃ困るよ。
起業には2つの方向性があるそうです。
プロフェッショナル起業とアントレプレナー起業。
前者は資格や技術をもとに仕事を請け負います。
成功のポイントは「唯一」です。
後者は、当初から事業としての規模の拡大を狙って起業します。
「一番」であることが重要です。
僕は、後者のアントレプレナー起業を狙い過ぎていました。
事業性があるのかを悩みすぎて、一歩を踏み出せないでいた。
僕がやりたいことは、自分が思うとおりに価値を社会に提供することです。
起業の方法は構わない。
事業規模は重要ではありません。もちろん大きいほうがいいけれど。
「一番」であることは大変です。
まだ存在しない新しい価値を生み出さなくてはならない。
一方で「唯一」なら、それほど難易度が高くありません。
世界で一番のおカネ持ち。
とても大変ですね。ベゾスもゲイツも孫も待ち構えています。
3人の子どもを育てながらサラリーマンに疲れ果てつつバク転の練習をしているやつ。
それ、僕のこと。
「唯一」になることで起業する道がある。
そのためには会社を設立する必要すらありません。
個人事業主で充分なのです。
あまり片肘を張らず、これからの方向性を定めていきたいと思います。