子どもたちと図書館で吟味していたら、ボブ・マーリーに関する書籍を見つけました。
推奨本のようで、児童エリアに平置きされています。
やるね。
ボブ・マーリーを子どもに提案するかね。
リラックスしたレゲエの調べは心を虜にするけれど、幼少期の子どもには怠惰な影響を与えかねません。
世間から忘れられたビーチを求めて世界を彷徨い、ヤシの葉の木陰で魅惑の煙を吸い込んで物思いに耽る。
そういうヤツになりかねない。
そんな生き方もいいかもね。知らんけど。
ボブ・マーリーを聞き込んだ時期があるけれど、その生涯については詳しくありません。
「ボブ・マーリー」を読んだので感想を書き残しておきます。
本書はボブ・マーリーの伝記です。
学校選定図書の作家シリーズ13冊目で、ラインナップにはビバルディやバッハ、モーツァルトが並びます。
そこに並ぶかね、ボブ・マーリー。
ボブ・マーリーは、レゲエを世界に広めたミュージシャンです。
奴隷制度の影響を色濃く残すジャマイカで混血児として出生しました。
ほかのジャマイカ人同様に経済的に困窮しており、アメリカに出稼ぎし楽曲の制作費用を捻出しています。
脚光を浴びるのは25歳から。
レゲエを基本的な音楽性に据えてジャマイカで台頭を表しました。
イギリスのレコード会社と契約し、アルバムをヒットさせて欧米諸国にレゲエを浸透させます。
ジャマイカ内戦和平コンサートに出席して両トップに握手させたり、ジンバブエの独立記念式典に唯一の外国人歌手として演奏を披露したり。
アフリカの黒人社会にも受け入れられ、世界的な地位を確立していきます。
35歳でガン性脳腫瘍が発覚、ジャマイカへの帰国を目指すもののマイアミで生涯を終えました。
音楽性にはラスタファリからの影響を強く受けています。
ラスタファリは黒人に主権や国家を取り戻すための考え、主張です。
心の状態や生活にも落とし込まれていて、精製された食物を摂取しないし、髪を切ったり刺青を入れることも禁じられています。
本書ではガンジャとしてマリファナ(大麻)のことにも言及されています。
ラスタファリとガンジャとは密接な関係にあるのです。
ハーブの煙の吸うことは生活での大切な役割を果たしていて、考えや瞑想を拭かるのに役立つ
ハーブによって共通の理解が生まれ、心を結ぶことができる
大地から生まれたハーブは自然なもので良い力を持ち、心と体の感受性を大きく広げてくれる
おいおい。
学校選定図書でそんなことを訴求してしまって大丈夫か。
子どもに詳細を聞かれたら、先生はどうやって教えてあげているのだろう。
妻のリタが結婚以前に生んだ娘を「ちょっとしたまちがいでできた」と表現したり。
めちゃくちゃです。
この奔放さががラスタファリです。レゲエです。知らんけど。
最近の学校では、かなり先鋭的な考えが提供されているようです。
これからの世代、いろんな考えを吸収しなければ世界に渡り合えません。
素晴らしい教育環境を提供している日本を誇りに思いました。