世間では、株式運用による人生楽勝モードの気配が漂っています。
コロナショックで暴落した米国株価は、1.8倍のジャンプアップ。
金融緩和やニューノーマルの追い風を受け、一部の銘柄では10倍を超えて跳ね上がりました。
日本でも株価は高騰を続け、同じく1.8倍の反発です。
薄れる恐怖感。
流入するホットマネー。
S&P500に組み入れられたばかりのテスラの株価はエライことになっているし、個人投資家の買い攻勢に選ばれたゲームストップは50倍の価格で推移したままです。
ビットコインは青天井での上昇を続けています。
浮ついた世間。浮き足立った相場。
こんなときだから叫びたい。
調子に乗ってはいけない。
僕はメルカドリブレに投じた資金の30%を失いました。
下落に要した期間はたったの1ヵ月。
吹き飛んだ金額は380万円です。
耐えられますか?
儲かりそうな話題に飛びつくということは、そういうことなのです。
メルカドリブレは中南米を席巻するe-コマース企業。
楽天のようなプラットフォーム事業を中核に、宅配や決済サービスなども展開しています。
PERは算出不能。
利益がマイナスなため、評価することができません。
それでもコロナ時期の最底値からは4倍ものプラスを記録していました。
目もくらむような瞬間的爆益を叩き出そうとするなら、煌びやか系の銘柄に手を出すしかないということです。
僕がメルカドリブレ株を保有し始めたのは2017年でした。
当時の株価はUS$219-。
将来性が高く評価され、PERは2,000倍を超えていたと記憶しています。
20倍が適当だと判断されているなかでの超過剰評価。
クレイジーかよ。
購入当時の検討記事はこちらです。
それからUS$300-を挟んだ攻防が2年間。
期待外れの株価推移に売却を考えたこともありました。
でも売らなかった。
決算の内容が悪くなかったからです。
決算要約はこちら。
一般的には有名ではない銘柄の決算研究が出来ているのは何故か。
自分で読んだのです。
メルカドリブレの公式IRページに入り、決算報告書を読み込みました。
計数も把握したし、事業計画も理解した。
多大な時間と量力を費やし、4半期決算ごとの推移を観測し続けたのです。
興味がある人は、目を通してみてください。
目まいがすると思います。
手軽に儲けられる資産運用?
そんな美味しい話は転がっていません。
勉強する。
それから、目一杯の資金を投下する。
それしかないよ。
もちろん380万円の喪失は痛手です。
今もパソコンを掃除しようとした。
でも画面が汚れているのは、自分の涙が溢れていたからでした。
僕のメルカドリブレには長期保有による利益が乗っています。
それから、指数連動系のETFによって別の方面から資産が守られています。
色んな要因を積み重ねることで、僕は爆益を待ち受けることのできる体制を維持してきました。
一攫千金を安直に考えないこと。
急ぐことなく、着実に。
地に足が付いた資産運用を心がけましょう。