我が家の資産運用は、米国株と前世界株のインデックスに集約しつつあります。
そこにレバレッジを加え、少々の個別株をトッピング。
資本主義が発展する恩恵にきっちり与れるし、刺激感もたっぷりです。
参考までに、我が家のポートフォリオ情報はこちら。
資産運用は学び続けることが重要です。
勉強してみて良さそうなら取り入れてみるし、優位性がなければ現状を維持する。
一生懸命働いて1年間で得れるだけの労働収入を、資金に稼がせようというのです。
それぐらいはやっておかないと。
失敗してから嘆いても取り返しがつかないし。
日本人による投資指南書を読んでいなかったので、久しぶりに手を出してみました。
「お金は寝かせて増やしなさい」です。
感じたことを記録しておきます。
本書を執筆している水瀬ケンイチ氏は、市場指数(インデックス)への投資を長年にわたり実践しているブロガーです。
運営するブログでは指数ごとのファンド別に手数料を比較してくれています。
梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー(インデックス投資実践記)
今でこそ市場平均と同等のリターンを得られればよいと考えるパッシヴ投資が普及していますが、以前は市場を出し抜こうとするアクティブ投資が盛んでした。
未だに個別株やテーマ株で一攫千金を狙おうとする人はいますね。
よく分かりますよ。
僕のポートフォリオにも、そのような夢を見させてくれる銘柄が織り込まれています。
ただし、押し並べた成績ではパッシヴ投資に軍配が上がります。
頻繁に売買を繰り返すアクティブ投資では手数料や税金などの諸経費が発生することに加え、市場は予見できないためです。
結局は、広く分散されたインデックス投資が最強なのです。
だよね?
頼むよ。
インデックス投資は資本主義の発展を前提にしているため、世界経済が衰退するとダメージを避けられません。
いわば、幸せになりたいという人間の欲望を信じてお金を増やそうという欲望。
欲望が欲望に依存した結末がインデックス投資なのです。
詳しくは本書の記載をどうぞ。
リスク管理についての説明が分かりやすく、ポートフォリオを組む際には国内債券(日本債券)が検討されていて日本人には馴染み深い内容でした。
さらに深い見識を求めたい場合は、本書の参考文献である「ウォール街のランダム・ウォーカー」や、長期保有のインデックス投資を説く「敗者のゲーム」が参考になります。
本書で最も読み応えがある箇所は、著者の実践記です。
第5章の「涙と苦労のインデックス投資家 15年実践記」。
インデックス投資の黎明期から記録が始まり、ライブドアショックを乗り越えるも、サブプライム・ショックが直撃します。
2年後に反発するも、超円高市場で円建て資産は減少です。
そしてアベノミクスと黒田バズーカがさく裂し、それから数年間の安定成長期へと至ります。
実際に資金を市場に投下しながらの経験であることが重要です。
後付けの解説や市場原理の説明は聞き飽きています。
暴騰暴落の最中、どのように感じ、どのように動いたのか。
生々しい人間の軌跡が貴重なのです。
億万長者物語でも下落に喘ぎ、上昇に怯える、愚かしくも人情味に溢れる感情変化を綴ってきました。
この記録こそが重要です。
いつか自分の糧になるし、同じ状況に困惑する人の参考になるかもしれません。
渦中でしか描けない風景がある。
これからも、起伏に怯えてうごめく人間模様を記録し続けます。
株価の上下動だけでなく、リタイアによる環境変化も僕も悩まさせることでしょう。
生きづらさを感じたときには億万長者物語をどうぞ。
僕も、同じように苦しんでいます。
共に乗り越えていきましょう。