退職することで一番大きいメリットは、自由を獲得できることです。
時間の拘束を受けず、誰からの指示もない。
朝起きてから眠るまで、思うとおりに行動することが出来ます。
自由。
自由な状態は、なかなか厄介です。
自分が動かないと、何も発生しません。
目標を決め、やり方を決め、行動を決める。
幼少の頃には親がいてくれました。
学校には課題があり、先生もいて同級生もいます。
会社に勤め始めたら上司や同僚がいて、業務も与えられます。
考えなくてもいい。
その場に応じた決断を下してはいても、根幹の部分は自分で決定する必要がないのです。
自由になったら絶対にやりたいことがありました。
起業です。
社会に価値を提供したいと思っていた。
今も思っています。
でも、何もできていません。
すぐに始められると思っていたんだけど、まだ手がついていない。
動けない自分を、初めて思い知っています。
必要に迫られることがない状態。
こんなに出来なくなるとは思ってもいませんでした。
やろうと思えば、すぐにできると思っていた。
気付いてよかったです。
出来ないことを知った。
僕は、自分が動けないということを知らなかったのです。
ソクラテスの言う「無知の知」。
ようやくたどり着きました。
ここからです。
知らない自分を認識することから始まります。
少しずつ、だけど確実に動いていこう。
サラリーマンを続けていたら気付きませんでした。
気付かなくてもいいのかもしれません。
与えられて、こなしていく日々。
やることと給料がもらえます。
悪くはない。
でも、それって輪っかのなかを走り続けるネズミと違わないのだろうか。
ラットレースを続ければエサは与えられます。
同じところを同じように走っているだけでいい。
僕には、それが退屈でした。
その退屈は、耐え切れないほどに逃げ場がなかった。
動き始めるしかありません。
ようやく何もできないことを知りました。
何もない。
ゼロから始めます。