人間は言語を獲得し、概念を共有する力を得た。
文明は高度に発展し、経済を利用して社会を運用している。
だが生物としての我々は未熟なままである。
周囲の視線を気にし、集団から逸脱しないように怯えていないだろうか。
活動範囲を広げて地上を凌駕してからの期間の短さを考慮すると当然のことである。
しかし、我々が文明的であると言うに足る事実がある。
毛である。
猿から発展した我々の身体を見よ。
スベスベではないか。
毛深い人もいるという反論もあろう。
剛毛タイプの胸毛?
落ち着いて。
ほかの地上哺乳類とは、やはり比べるまでもないのである。
つまり、毛の少なさが我々を進化を証明するのである。
私は毛に対して個人的な戦いを挑んできた。
毛深いタイプではないのだが蒸れるのである。
とくに暑い季節は辛い。
汗に湿ったアンダーウエアのなかで蒸れた毛が醸し出す痒さは強烈だ。
歴史は長い。
そして億万長者物語に歩みを残してきた。
初期にはブラジリアンワックスで刹那的な処理をした。
ハチミツ状のペーストを患部に塗布し、専用の布と接着させて勢いよく剥がす。
バリィィという炸裂音とともに毛が抜け落ちるのだ。
爽快ではあるが強烈な痛みに襲われる。
僕はセルフで行ったため、引き剥がして痛めつけるのも、引き剥がされて痛めつけるのも、自分である。
サディスティックとマゾヒズムの同居。
特殊な性癖を持つものには至極の経験になろう。
戦いの足跡は恐怖に耐えられる人だけが覗いてほしい。
3年前の記事だが、今読んでも鮮烈である。
ブラジリアンワックスで快適性を確認した私は、永続性のある脱毛へと足を踏み出した。
永久脱毛には大きくニードル脱毛とレーザー脱毛、フラッシュ脱毛に分別される。
いずれも発毛機関である毛乳頭を破壊していく。
ニードル脱毛は針を刺して直接熱を送り込む。
毛穴の1つ1つに針を刺していく行為は拷問である。
フラッシュ脱毛は複数の波長を含んだ光を広範囲に照射する。
レーザーは単一の波長で熱を集めて照射する。
安心して欲しい。
私はどちらも体験済みである。
施術な様子は、以前の記事で共有して欲しい。
記事の執筆は2年半前に止まっていたが私の進化は続いている。
それからレーザーによる全身脱毛を3度実施し、フラッシュの部分脱毛を2回行った。
記事にはしていない。
だれかの役に立てることもなかろうと考えたからだ。
しかし最近になり読者の反響を受けることが多くなった。
脱毛時代からのファンであることを告白してきたり、脱毛記事の続編への期待を吐露してきたり。
衝撃である。
あんなしょうもない記事が人様の心に響いていたとは。
私としても嬉しい限りである。
脱毛記事の執筆は心の底から楽しいのだ。
書いている最中、私はずっとニヤニヤしっぱなしである。
過去のすべての戦いは脱毛カテゴリーに格納してきた。
脱毛タグを与えられた記事が増えることを想像すると興奮が抑えられない。
記憶を最大限に動員して空白の期間を埋めていく。
硬派な資産運用ブログである億万長者物語に脱毛ネタが並ぶことになるが、暖かい目で見守ってもらえれば幸いである。