億万長者物語

30歳100万円から運用を始め、40歳現在1億3,100万円。会社は辞めました。経済的自由を目指して、まだまだ頑張ります!


「「少年A」この子を生んで・・・」を読んだ

 

妻が気落ちしています。

原因は本を読んだことでした。

 

「「少年A」この子を生んで・・・」。

神戸連続児童殺傷事件についての書籍です。

20年以上前、中学生の猟奇的な犯行に日本中が震撼しました。

 

僕も読んでみました。

ものすごく落ち込みました。

 

事件については割愛します。

億万長者物語はポップな語り口が魅力の経済ブログですからね。

無為に読者を暗い気持ちにさせたくはありません。

 

「「少年A」この子を生んで・・・」を読んで思ったことを書き記しておきます。

 

 

本書は事件を起こした「少年A」の両親の手記です。

まだ余波が続いていたと想像される事件2年後の発刊。

渦中に引き込まれた肉親の心中を慮れる点が貴重です。

 

印税は被害者への補償に充てられると記載がありました。

よかったよ、そうじゃないと遺族が救われません。

 

事件発生から取り調べ、裁判と収監までが日記調で記されています。

事件そのものが凄惨なので、辛くて読むに堪えない箇所も散見されます。

気分のいい読書は望めませんが社会の暗黒面を知ることも知識です。

子どもの接し方を気を付けようと思えた点がいくつもありました。

 

 

 

本書での両親の主張は一貫しています。

 

「少年A」は普通の少年だったこと。

身内は誰も犯人に気付いていなかったこと。

 

僕が感じたのは、「少年A」の両親は子どもを信じていたのだということです。

受け入れていたのではない。

 

信じるという行為には主観が入り混じります。

自分たちが信じたい子ども像や家族像を思い描き、きっとそうだと思い込む。

 

本書の記述からは「少年A」の兆候を感じました。

万引きや飲酒、喫煙といった一般的な非行行為だけではありません。

 

同級生の女の子を付けまわし玄関ドアを無理に開けようとしたり。

友だちだった子をナイフで脅し腕時計をつけた拳で歯が折れるまで殴ったり。

さらには同級生の上履きを燃やしたりしていたらしいです。

軒下からネコの死骸が見つかったこともあったようですが、さすがに状況がおかしすぎる。

 

医者に診てもらいIQテストを受けたら70点だったそうです。

「普通」と判断されて安心したとのことですが、70って知的障害の判断境界ギリギリです。

高校に進学できないほど学力が低かったと記述がありますが、だったらなんらかの支援を受けさせることも選択肢。

 

障害を持った子を認知能力の底上げなしに集団生活に参加させると、劣等感を感じたり、イジメを受けたりします。

そのストレスを、自分より弱い立場の人間を襲って発散させる。

そうやって被害者を生み出すのです。

 

出版年度は前後しますが、「ケーキの切れない非行少年たち」に書いてありました。

www.yabure-kabure.site

 

子どもと接するときには受け入れること。

親が勝手な理想像を描くのではなく、子どもをそのまま受け止めなくてはなりません。

「少年A」も近所の人は異変を感づいていたようだし、学校からも態度が尋常じゃないと喚起があったようです。

 

当事者になると様々な意向が絡みつきます。

当然です、親は子どもが可愛いのです。

難しんだろうな・・・。

それでも支援機関に頼っていれば・・・。

 

周囲が何と言おうとも、子どもを救えるのはやはり親しかいません。

自分の子どもたちは、あるがままを受け入れようと思ったのでした。

 

 

 

本事件には当時の僕も大きな衝撃を受けました。

トラウマというと大げさですが妙に心に引っ掛かっていることがあります。

それは「少年Aは週末に庭先で家族で筋トレをしていた」というものです。

自分が家族を持つようになって子どもたちと楽しく週末を過ごしていると、どこかで無理をしていないかと胸騒ぎがする。

 

本書を読んでようやく訂正できました。

正しくは「土手の草刈りをした」。

なんとなく胸のつかえがとれた気分です。

 

本事件は多くの人に影を残しました。

年月が経った今でも、感じることが多いように思います。