連日の読書記事です。
ブログの投稿頻度が下がっていますが、読書記事だけは書き続けていこうと思います。
日々のインプットをアウトプットする。せめてこれだけでもやっておきたい。
僕は成長したいのです。
結果だけを求めていけません。
結果だけを求めてると、人は近道をしたがります。
近道すると真実を見失うかもしれない。やる気もしだいに失せていきます。
大切なのは真実に向かおうとする意志です。
向かおうとする意志さえあれば、いつかはたどり着く。
向かっているわけだから。
さて、「全部ゆるせたらいいのに」を読んだので思ったことを書き残しておきます。
作者は一木けいさんです。
デビュー作の「1ミリの後悔もない、はずがない」が面白かったので他の作品も読んでみました。
一木さんの文章は視界が広がっていくような描写が秀逸です。
壁をポリポリとひっかいて、、、と土壁を表現する。
読者を信頼しきった執筆が気持ちいいです。
本作のテーマはアルコール依存症についてです。
僕もちょうど飲酒節制を始めていて、他人ごとではありません。
株価下落に伴いダメ人間と化していましたが、昨晩から禁酒を再開しました。日曜日は微アルでギリギリセーフのスタートでした。
— みゆたり (@YKabure) December 5, 2021
水曜日は飲み会があるものの、そこ以外はシラフで生きていきます。頑張ります。
お酒ってどこでも買えるし手軽に楽しめるけど、毒物です。
判断を狂わせ依存を引き起こす危険物質。
「百薬の長」だなんて言いますが、あれは税収のための方便らしい。
詳しくは専門書で調べてみてください。
本書に出てくる登場人物たちはお酒に頼った生活をしています。
それぞれに飲む理由がある。
お酒で逃げなければならない現実があるのです。
飲みすぎて家族に迷惑をかけているんだけど、そもそも家族のために働くストレスで追い込まれていたりして。
悲惨でした。
労働って大変だと思った。
家族のために働いていて、それが苦しくてお酒を飲み、家族を崩壊させる。
なにがなんだか分かりません。
似たような事例を実際に見てきました。
同僚には依存症の気配を感じたし企業勤めをしていたときの僕も破滅的なお酒の飲み方をしていました。
少し間違えたら同じような転落をしていたかもしれません。
本作ではお酒で人格が壊れていく家族をも愛する葛藤が描かれていきます。
悲しくてせつない。
筆者の五感を再現する表現力は健在です。
匂いや温度についての描写が緻密で、脳内で疑似空間が広がりました。
だからこそ怖かったです。
家族に迷惑をかけないよう、お酒は適量にしようと誓ったのでした。
多分、この誓いを立てるのは人生で100回目。
いいのです、人は間違いながら成長していく。
大切なのは成長しようとする意志なのです。